足場屋や鳶職は何歳まで続けられるの?年齢制限はあるの?
足場や鳶職といえば高所での「体力仕事」でハードなイメージがありますよね。年齢制限があるように思われがちですが、鳶職含め建設業界には明確な年齢制限はありません。年齢ごとにおこなう作業内容や、高齢の方に対してどのような配慮がされているのかご紹介します。
- 建設業界に年齢制限は無い!
- 年齢によって変化する作業内容
- 高齢の作業員のことを考えた配慮が大切
- まとめ
建設業界に年齢制限は無い!
建設業界には明確な年齢制限はありません。実際に街中などの現場を見みると65歳以上の方もバリバリ働いていますよね。「体が元気なうちは働き続けたい」という方が多いのではないでしょうか。特に建設業界は経験やノウハウが必要とされる職種でもあるためベテラン作業員が重宝されます。しかし、体力や健康状態など若い頃と比べるとどうしても落ちてしまい安全面で不安があるのも事実です。高齢の作業員が作業しやすいように配慮する必要があります。
18歳未満は作業ができない
建設業界には年齢制限はないとお話しましたが、高齢の作業員が働くことの上限はありませんが、労働安全衛生法により18歳未満は高所作業をおこなうことはできない法律があります。
- 高さ5mを超える場所で転落により労働者が危害をうける恐れのあるところにおける業務
- 足場の組み立て・解体又は変更の業務(地上又は床上における補助作業は除く)
18歳未満がこれらの作業をおこなった場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
高齢者の健康状態によって高所作業が可能か判断する
年齢の上限がないので、高齢者に高所作業を任せる際の判断材料の一つとして健康診断など健康状態をチェックし高所作業が可能かどうかを判断します。本人が大丈夫だと言っても医師の診断に基づいて判断しなくてはなりません。高所作業ができないと判断された場合は労働安全衛生法に基づいて、作業内容の変更、作業時間の短縮などをおこないます。
年齢によって変化する作業内容
足場屋にはさまざまな分野があり、年齢によって求められる仕事内容があります。
特定の分野に縛られずに年齢に応じた作業をおこなうことも大切です。どのような作業が合っているのか年齢別にご紹介します。
中卒~高卒の作業内容
18歳未満は5m以上での作業をおこなうことはできません。そのため18歳になるまでまずは一般運送や補助、地上での仕事がメインになります。足場屋といえば高所での作業なので、始めのうちは面白味がないと感じてしまうかもしれませんが、時には10キロ以上にもなる資材を肩に担ぎ運ぶので基礎体力がつきます。高所作業ができるようになる時のための訓練だと考えて乗り越えましょう。
20~30代の作業内容
20~30代はだいたいが現場で活躍していることがほとんどです。主に足場の組み立て・解体作業をおこないます。見習いから始まり20代中ごろにもなってくるとある程度の知識も備わり、このあたりから資格をとったり専門性を高めたりとキャリアアップを目指す方が増えてきます。30代にもなるとさらに経験も増し部下の育成など仕事としてのやりがいも感じ始めます。日々のがんばりから親方に認められると職長を任されることもあります。責任も大きくなりますが仕事の新たな課題ができ、自分自身が成長できるチャンスにもなります。
40代以上の作業内容
40代以上になると若いころと比べて体力の衰えや瞬発的な判断能力などの低下が表れ始めてきます。今まで同じようにおこなってきた作業が疲れやすくなったり疲労が中々回復しなかったりと体の変化を感じます。このあたりから現場からは離れて管理業務やデスクワークなどに移行していく方も増えてきます。40代は今後の働き方を見つめなおすタイミングであったり、キャリアの大きな分岐点となるでしょう。中には足場鳶をやめて転職をする方もいたり、もちろん体が元気なうちは現場で働き続けるという方もいらっしゃいます。
高齢の作業員のことを考えた配慮が大切
足場屋や鳶職には年齢制限はなく何歳まででも活躍できます。知識や経験豊富な高齢の作業員を抱えることは珍しくありません。ですが若いときのままというわけにはいかなくどうしても体力や衰え、集中力の低下は否めません。高齢の作業員のことを考えた配慮が大切になります。
転倒災害防止対策
高齢になると若い頃と比べて平衡感覚が低くなるため転倒のリスクが高くなります。最悪の場合死亡事故につながる危険性もあるため転倒対策は欠かせません。具体的には、手すりの設置や滑り止め、段差の解消などをおこないます。また4S運動(整理・整頓・清掃・清潔)の徹底も転倒災害防止に繋がります。足元に何か落ちていたり、水や油で滑って転倒してしまう危険性があるためです。
体力や筋力が低下することへの配慮
年齢により筋力は低下します。それによって重すぎるものを持つ作業にはフォークリフトを使うなど補助機器を使用し体に負担をかけない配慮が必要です。また高齢の方にとって前屈姿勢なども負担になります。高さが調節できる作業台があれば効果的です。
熱中症などへの配慮
高齢になると熱中症になりやすいといわれています。皮膚にある温度センサーが鈍くなり、それによって暑さや喉の渇きを感じにくくなっているといわれることが原因です。さらに発汗機能も低下しており熱を発散できずこもりやすくなるため熱中症になりやすいといわれています。夏場はWBGTを活用した熱中症予防に努め、作業量・作業時間を決める必要があります。さらに小まめな水分補給や休憩時間も確保しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は足場鳶に年齢制限はあるのかについてお話しました。建設業界に年齢制限はなく65歳をこえてもバリバリと現場で活躍されている方も多くいらっしゃいます。ですが健康状態に異常がなくても高齢になってくると若いころのようにはいかないのが現実です。経験豊富な高齢の作業員が気持ちよく働けるような配慮や安全対策が大切といえるでしょう。
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